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オンラインがん相談サービス CancerWith

がん治療・生活の不安を専門家(看護師、社労士、キャリアカウンセラー)に相談できます。

がん患者が一番つらいのは「再発に対する不安」 54.5%の患者が該当 ―がん患者の意識調査―

オンラインがん相談サービス「CancerWith」を運営する株式会社ZINE(本社:東京都渋谷区/代表取締役CEO:仁田坂淳史、以下「当社」)は、全国10~90代のがん患者男女242人を対象にがんに関する意識調査を実施しましたので、調査結果をお知らせいたします。

オンラインがん相談サービス CancerWith

調査背景

現在、日本では2人に1人ががんに罹ると言われており(*1)、すべての人にとって身近な病気となってきています。医学の進歩によりがんの生存率は上昇傾向にありますが(*2)、がん診療連携拠点病院等に相談窓口として設置されている「がん相談支援センター」については、現状“知られていない”という課題も指摘されています(*3)。

そのため、患者やその家族は治療や生活への不安が解消されないまま、がん治療の高度な意思決定が求められている可能性があります。また、新型コロナによるがん検診受診者数の減少から、今後、がん死亡率の増加も懸念されており(*4)、がん患者を取り巻く環境には問題が山積しています。

一般的にがんはこわいと思っている人が多く、とりわけ死へのイメージが多く持たれていますが(*5)、がんと共存する社会に変化してきている今、さまざまな課題が残るこのような状況の中で、がん患者が実際にどのようなことに不安を感じ、悩みを抱えているのか、また、当社が運営するオンラインがん相談サービスCancerWithがサポートできることは何かを明らかにするため、がん患者を対象に意識調査を行いました。

調査結果サマリー

  1. がんに罹患して最もつらかったことは「再発するかもしれない不安」(54.5%)が最多
  2. がんの再発を「とてもつらい」と回答した人は、がん再発経験者よりも未経験者の方が多い結果に
  3. ほとんどの人が再発への不安や恐怖に対する解決方法がない
  4. 再発のつらさを実際に相談したことがある人は3割未満

調査結果詳細

Q1. がんに罹患してつらかったことを教えてください(n=242)

・最多は「再発するかもしれない不安」54.5%​​​

Q1. がんに罹患してつらかったことを教えてください
がんに罹患してつらかったことを尋ねたところ(複数回答)、「再発するかもしれない不安」(54.5%)が最多で、続いて「死んでしまうかもしれない不安」(40.9%)、「精神的につらい」(31.8%)という結果になりました。

Q2. がんが再発するとつらいですか?

・「とてもつらい」と回答した人は、がん再発経験者よりも未経験者の方が多い結果に​

Q2. がんが再発するとつらいですか?
注)再発したことがない人は再発したときの気持ちを想像しながら回答

がんが再発するとつらいかどうかを尋ねたところ、「とてもつらい」と回答した人は、再発の経験がある人では13.79%、経験がない人では33.98%という結果になりました。

「とてもつらい」「つらい」(10段階中6〜10段階)を選択した人は、再発の経験がある人では72.41%、再発の経験がない人では83.01%となっており、再発の経験がない人のほうが「つらい」と強く思っている傾向にあるようです。

Q3. 再発のつらさを解決するために、「ご自身ならではの解決策」はありますか? どのように工夫されていますか?(n=242)

・最多は「解決策は特にない」76.0%

Q3. 再発のつらさを解決するために、「ご自身ならではの解決策」はありますか? どのように工夫されていますか?
ご自身ならではの再発のつらさへの解決策について尋ねたところ(複数回答)、「特にない」(76.0%)が最も多く、「ツール」や「アプリ・サービス」を活用している人は、1〜2%程度にとどまりました。

解決策について具体的な内容を尋ねたところ、「探したことはない」という回答が最も多く、解決策を調べる以前にどうすればいいのか分からない人が多いようです。

◯回答した人のコメント ※一部抜粋

  • 探したことはない
  • どうしていいかわからない
  • 医師を頼るしかない
  • 家族や友人の支え
  • 身近な人に話す
  • ひたすら耐える
Q4. 「再発のつらさ」を誰かに相談したことがありますか?

・相談したことがある人は3割未満

Q4. 「再発のつらさ」を誰かに相談したことがありますか?

「再発のつらさ」について相談したことがある人は、主治医に対してが最も多く(26.84%)、次いで親友(12.05%)という結果になりました。 ほとんどの人は相談していない、あるいは相談する機会がない状況に置かれているようです。

がんの生存率が上昇傾向にある今、がん患者の多くは「死」よりも「再発」の方に不安を強く感じており、また相談できる状況にないことで、その不安や恐怖をより一層強くさせているのかもしません。

オンラインで24時間相談できるCancerWithでは、がん患者様に関する調査を引き続き行ってまいります。

調査概要

・調査期間 : 2022年4月28日〜11月11日
・調査対象 : 10〜90代のがん患者男女242人
・対象地域 : 全国
・調査方法 : インターネットによる選択・記述式回答
・調査機関 : 株式会社ZINE(自社調査)
※調査結果は、端数処理のため構成比が100%にならない場合があります。
※本リリースの引用・転載の際は『ZINE調べ』と明記いただきますようお願い申し上げます。

「CancerWith」について

オンラインがん相談サービス「CancerWith」は、がん患者や家族が、24時間いつでも匿名で専門家に相談できるサービス。主に30〜50代の働くがん患者の治療・生活の悩みを看護師・社労士といった専門知識を持つアドバイザーが寄りそい解決する。患者さまやご家族が自分らしく生きられるようサポート。無料で1件まで相談でき、月額770円(税込)で無制限利用可能。

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株式会社ZINEでは、企業の人事労務担当者さまへの福利厚生サポートプランやセミナーも行っています。両立支援の仕組み導入や、管理職・経営層向けの罹患者とのコミュニケーション方法等、がんに関する意識啓発などの健康経営のサポートが可能です。まずはお問い合わせください。

お問い合わせフォーム

*1:国立研究開発法人国立がん研究センター:がん情報サービス「最新がん統計」
https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html

*2:国立研究開発法人国立がん研究センター:がん情報サービス「年次推移」
https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/annual.html

*3:国立研究開発法人国立がん研究センター がん対策情報センター 高山智子「がん相談支援センターの現状と課題」
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000132360.pdf

*4:国立がん研究センターがん対策研究所 高橋宏和「新型コロナウイルス感染症によるがん検診及びがん診療などへの影響」
https://www.mhlw.go.jp/content/10901000/000985034.pdf

*5:内閣府:がん対策・たばこ対策に関する世論調査(令和元年7月調査)
https://survey.gov-online.go.jp/r01/r01-gantaisaku/2-1.html